e-POWER(イーパワー) とは、日産が独自に開発した シリーズ式ハイブリッドシステム です。
最大の特徴は、エンジンでは走らず、モーターだけで走る という点にあります。
つまり、
エンジンは「発電専用」
モーターが「車を動かす」
という構造です。
従来のハイブリッド車(トヨタのTHS-IIなど)は「エンジンとモーター両方で走る」のに対し、
e-POWERは 100%モーター駆動。
走りの感覚は 電気自動車(EV)そのもの です。
⚙️ 仕組みをわかりやすく図解風に
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エンジンが発電する
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発電した電気がバッテリーへ蓄えられる
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モーターがその電気で車輪を回す
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加減速や走行状況に応じて最適に制御
🔋 充電は不要(外部充電ポートなし)
ガソリンを入れるだけで、常に電気走行が可能です。
⚡ e-POWERのメリット
① EVのように静かでスムーズ
モーター走行なので、発進時の加速は力強く、変速ショックもゼロ。
エンジン音もほとんど気にならず、街中での静粛性が非常に高いです。
② 燃費が良く、充電の手間なし
モーター走行で高効率を実現しつつ、
必要な電力はエンジンで発電するため、外部充電が不要。
EVのような「充電スタンド探し」も必要ありません。
③ 加速がリニアで気持ちいい
アクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発揮。
「踏んだらスッと前へ出る」感覚はガソリン車では味わえません。
④ ワンペダル感覚の運転
「e-Pedal Step」搭載車では、アクセル操作だけで加減速ができ、
ブレーキを踏む回数が減るため、渋滞でも疲れにくい設計です。
🔍 他のハイブリッドとの違い
| 比較項目 | e-POWER(日産) | トヨタハイブリッド(THS) | ホンダ e:HEV |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | モーターのみ | モーター+エンジン併用 | 低速モーター+高速エンジン |
| 充電方法 | エンジン発電のみ | 回生+エンジン走行 | 回生+エンジン発電 |
| 走行感 | EVそのもの | エンジン主体で静か | 状況で切り替え |
| メリット | 静か・リニア・楽しい | バランス良好・燃費良 | パワフル・高効率 |
e-POWERは“EV体験ができるハイブリッド” として独自のポジションにあります。
🚙 採用モデル例
現在、e-POWERは日産の多くの主要車種に採用されています。
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ノート e-POWER
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ノート オーラ e-POWER
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セレナ e-POWER
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エクストレイル e-POWER
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キャシュカイ e-POWER(欧州)
いずれも「静かで滑らかな走り」「燃費の良さ」「力強いトルク感」で高い評価を得ています。
🌱 環境性能と将来性
e-POWERは“電動化へのステップ”としても重要です。
EV化が進む中で、電気で走る感覚をガソリン車感覚で体験できるため、
EVへの移行期を支える存在になっています。
将来的には、
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再生可能エネルギーとの連携
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e-POWER+全輪駆動(e-4ORCE)技術
といった進化も進められています。
🏁 まとめ
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e-POWER = 発電はエンジン、走るのはモーター
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EVのような走りと静かさ、充電不要の手軽さ
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日産独自の“電動ドライブ体験”を広げる技術
「EVのように静かで滑らか。でもガソリンで動く」
——それが、日産 e-POWERの魅力です。