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ドコモの戦略に詳しくなろう (他社との戦略比較編)

各種ニュースからドコモの戦略についての知識を身につけます。

【2013.02.02 追記】

ドコモの戦略である EC 分野について別記事にしました。

現在の戦略

ドコモは、iPhone を当面扱わない戦略を取っています。もちろん、完全には排除していませんが、取り扱いはそう簡単ではないようです。これについては、転出19万台のドコモ 企業のしがらみでiPhoneを販売できない! - 最新ニュース|MSN トピックスがとても参考になります。これまでよく言われていたことですが、iPhone 販売に当たっては、販売ノルマがあるらしく、iPhone を取り扱うことは、ドコモの戦略を自ら否定することになります。そしてこの記事によりそれ以外にも国内携帯メーカーへの打撃があることを知りました。これまで二人三脚で国内メーカーと共同開発してきたドコモとしては、iPhone 取り扱いの決定は困難を伴うのでしょう。

また、ドコモでは、将来的にドコモ回線が土管としてのみ使われることに警戒感を持っていると聞いたことがあります。確かにその通りです。ユーザーの目に触れる機会が多いアプリやサービスのみ Apple や Goolge のものが使われ、回線は正常につながって、速くて当然と思われ、品質のみで文句を言わる時だけユーザーとの接点になってしまうと、面白くありません。

他社は次のような戦略で大きく契約者数を伸ばしています。

AU は、光インターネットとセットが好調です。光インターネットが利用できない地域では、ケーブルテレビやモバイルルーターでも割引を行っています。大きな買収は行っていないように見え、堅実に自社および、グループ会社内のサービス連携で契約者数を伸ばしています。ユーザーにとってはうれしいサービスばかりです。全て AU で統一すると、固定電話から自分の AU 携帯への電話が無料というのもいいですね。これには、転送サービスも含まれるそうです。

Softbank は、国内では Willcom やイー・アクセスを買収し、海外ではスプリント・ネクステルを買収するなど、本業の携帯通信事業を確実に固めている感じです。もちろん 2 兆円もの買収資金の負担は懸念されてはいますが、方向性がしっかりしているように見えます。

半面、ドコモはどこに向かっているのでしょうか?ドコモの契約者がこれから、野菜、健康器具や 音楽を買ってくれると考えているのでしょうか?正直言って私は買うことはありません。ネットでショッピングをする場合は、アマゾンが中心です。ドコモ曰く、購入代金は携帯料金と一緒に引き落とされるので、便利だといっていますが、クレジットカードで購入することに慣れている人にとっては、メリットがありません。

それどころか、私は携帯料金と一緒に商品代金が引き落とされることに疑問を持っています。もし、残高不足で携帯料金の引き落としができなかったらと考えると恐ろしいものです。携帯料金の引き落としは信用情報に関連しています。引き落としができなければ、ブラックリストに載る可能性があります。通常の携帯料金だけであれば、引き落としができているのに、商品代金のために引き落としができなかったとしたら、それは、携帯料金自体の未払いとなってしまうのではないでしょうか?一括引き落としなので、携帯料金と商品代金が別々な取り扱いではないと推測されます。クレジットカードでの購入も同じことですが、安全を考えると、携帯料金と商品代金は別々に決済した方がよさそうです。さらにいうと、商品は代引きの方がよいかもしれません。

この件は別記事にまとめています。

ドコモの戦略に詳しくなろう (EC 編)  ITLAB51.COM

その他には、ビデオサービス、音楽サービスなど、当然考えられるサービスは一通りしているようです。そんな中でも NOTTV というサービスについても考えてみます。新しいテレビのかたち、独自のコンテンツを配信など一見目を引くサービスなのですが、月額 420 円も払って契約するものなのでしょうか。独自のコンテンツ以外のものは、CS などでも見れます。また、わざわざ、外でも見るためにこのサービスを契約する人がどれだけいるのか疑問です。何より、私が驚いたのは、サービス提供エリアがあるということです。携帯の電波が入れば、あとは契約するだけなら、まだしも、契約したくても視れないエリアがあるのです。しかもどう見ても、サービス提供エリアが圧倒的に狭いようです。詳細は放送エリア|スタートガイド|日本初スマホ向け放送局 NOTTVへ。なんだか力を入れているのか入れていないのか不明です。

最後に私唯一賛成といえるべきなのは、今後始まるクラウド型サービスのドコモメールとドコモ電話帳です。メールと電話帳はクラウド型にするのがよいでしょう。但し、スマートフォンを本気で使っている人は、Google や Office 365 などを使っていると考えられるので、いまさらドコモ専用のサービスが始まっても活用する人は少ないかもしれません。

ではどうするか?

批判的な意見ばかりではダメなので、私の考える、また希望する戦略を考えてみました。

○iPhone は取り扱わない方向を貫く。

○そのためには、価格で勝負する。月額 6,000 円前後というのは高すぎます。他社と比べて圧倒的に安ければ、いくら iPhone がよくてもポートアウトする人は減少するでしょう。現在 1 人 1 台の時代ですので、家族全員が持つと、非常に高額な出費になります。特に子供がいる家庭では大きな問題です。子供があえて、スマートフォン、もしくは iPhone を持つ必要もないので、このユーザー層を狙ってサービスや料金体系を変えていくのがよいのではないでしょうか?

○ガラケーから乗り換えたいが、料金が上がることを嫌う人取り込む必要があります。ガラケー使用者の中には、月額 1,500 円ぐらいで十分に活用している人が多いと思われます。これらの人は、携帯を緊急用や少しだけ連絡を取るために使っています。そのため、あえて、スマートフォンに乗り換える必要はありません。

○メール利用だけを目的に月額 1,000 円プランの 128KB サービスを導入する。先のガラケーの人向けかもしれませんが、これで十分な人も多いはずです。

○LTE プランになって、無料通話が一切なくなりました。他社に電話をかけると、すぐに料金が発生します。1,000 円分ぐらいの無料通話をつけるというのは、どうでしょうか?

○NTT コミュニケーションズがされている 050 Plus のような IP 電話サービスを開始する。自社の電話サービスを否定することになりますが、このままだと、Line や comm などにどんどん浸食されてしまいます。

○LTE エリア拡大スピードをもっと速くする。地方の方では、光インターネットの拡大が困難な地域が多くなっています。これは人口密度が低いために、光回線を広げても費用の回収ができないためです。この状況を打破するのは、携帯通信だけです。現在、WiMax が地方にも急速に普及しています。LTE も現在 3G エリアと同じ範囲に急速にすべきだと思います。

○現在、Softbank は地方では、エリアの問題依然としてあります。地方で携帯を選ぶならやはりドコモです。しかし、そのうち、Softbank も追いついてきます。今地方での LTE 対応で先手を打って置く必要があります。

○先のアマゾンと同じように、Docomo の SIM カードを使ってもらえるようなパートナー探しをする。個人的には、カーナビに SIM カードがさせたりできるとうれしいかも。また、自販機、電気や水道の検針など、ちょっとしたデータ(しかし、総合的に見るとビッグデータ)を集めるものは数多いと思います。最初に書いた単純な契約者数増加を大事にするとともに、幅広く契約者を増加させる方法はどうでしょうか?

まとめ

土管ビジネスにならないように他の戦略を取ることは私も大賛成です。しかし、その戦略が野菜販売というのは疑問です。また、ドコモ独自のサービスというこだわりは分かる気がしますが、ドコモでしか使えないサービスというのは、魅力が半減です。sp モードに頼らず、Gmail を使う方がどれほど便利かで分かりました。

では、ほかにどんなサービスを提供すればよいか、私的にはドコモでしか使えない個人向けサービスに魅力を感じません。しかし、ドコモは法人には強いようです。ここは、ドコモでしか使えないサービスであってもビジネスに有用であれば、全く問題ありません。

最後に以前ドコモ主催のスマートフォンセミナーに参加したことがあります。最高のセミナーでした。非常に面白かったです。このような活動は大賛成です。


その他

ドコモとiPhone(今年の企業総括その1)(大関暁夫) - BLOGOS(ブロゴス)(2012.12.27)
ドコモが iPhone を扱えない理由が詳しく書かれています。


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